スペシャルドラマ「マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~」がNHK総合で放送されますね。
主人公・奥田凜子を、清原果耶と岸恵子がリレー形式で演じていく太平洋戦争体験記です。
舞台は現代の日本と、戦時中のフィリピンです。
8/4にBS1スペシャル「マンゴーの樹の下で~こうして私は地獄を生きた~」というドキュメンタリー番組も放送されていますので、その中で紹介された体験記や史実などの関連情報をまとめていきたいと思います。
昨夜のBS1スペシャル「マンゴーの樹の下で~わたしはこうして地獄を生きた~」、証言できる人が減っていく中で本当に貴重なキュメンタリーだった。ドラマ版「 マンゴーの樹の下で ルソン島、戦火の約束」は8月8日放送。脚本が劇作家の長田育恵さん、演出が柴田岳志さん。見ないわけにはいかない。
— 岡室美奈子 Minako Okamuro (@mokamuro) 2019年8月5日
NHKさんの作るドキュメンタリーとドラマが融合したやつは、基本的に秀逸。
だから、これもものすごく楽しみにしてる。
戦争を題材にしたドラマで、しかもドキュメンタリーは見るのが辛いかもしれないけれど、私達は知っておかなければならないこと。#マンゴーの樹の下で
https://t.co/UDhkgpRv4T— からあげみかん🍊 (@api9Khrxer0AHOz) 2019年7月31日
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「マンゴーの樹の下で」あらすじと歴史
NHK「マンゴーの樹の下で」4日の〝地獄を生きた母と子〟で、ジャングルで娘を亡くした新美あやさんの手記
「今度生まれてくるときは 戦争のない平和な時に生まれておいで。
食べ物も沢山あって、お乳も沢山あって、お父さんも一緒にいられる時に生まれておいで。あなた 順子が死にました」
夫も戦死。 pic.twitter.com/HtuyxybePV— 中田晋介 (@sinsuke_nakata) 2019年8月5日
現代、凛子(岸恵子)と綾は小さな写真館を経営していたが、綾(渡辺美佐子)が病死、凛子は写真館の売却を決意。
凛子に恋して長年見守ってきた田宮(伊東四朗)は残念がるが、そこにマニラで亡くなったはずの綾の弟から手紙が届く。
昭和19年、凛子(清原果耶)は商社のタイピストとしてマニラに赴任。
綾(山口まゆ)と出会い友情を育むが、第二次世界大戦末期の戦火に巻き込まれていく。
(公式HPより)
戦禍のフィリピンから生き延びた日本人女性の手記を元にドラマ化した「マンゴーの樹の下で」。
ヒロイン・凛子はフィリピンにタイピストとして渡航した日本人、綾という友人を得て幸せだったのもつかの間、戦争で日常がひっくり返ってしまいます。
第二次世界大戦前のフィリピンについて、少し歴史を振り返ってみましょう。
[フィリピンまめ知識]
フィリピンは1521年にマゼラン率いるスペイン船団が上陸して以来、スペインの統治する植民地でした。
“フィリピン”という地名は、当時皇太子だったフェリペ2世にちなんだ命名です。
当時イスラム教がメインだったルソン島でもカトリックの布教が強行されました。
1898年、米西戦争がキューバ付近を中心に起きると、アメリカは独立を望むフィリピンの抵抗勢力と手を組みスペイン総督府を陥落させます。
しかし、戦後のパリ講和条約でスペインはフィリピン領有権をアメリカに約2000万ドルで譲渡し、アメリカはフィリピン全土の抵抗勢力を鎮圧。
その後1941年に日本軍が上陸する頃は、フィリピンは独立を目指しつつ、アメリカ内の自治領として安定しており、英語が普及、自由貿易で潤った状態でした。
「平和な日本人移民」として、自由貿易が盛んだった戦前のフィリピンには、日本人が多く住んでいました。
昭和の初め、8000人の在留邦人がいたといわれ、家族で暮らしている人も多く、フィリピンの日本人学校には多いときには600人の生徒が在籍していました。
商社勤めで赴任した一家、移住した家族、また国策でタイピストなどの職業婦人として募集され、渡航した女性陣もいたそうです。
ドラマ「マンゴーの樹の下で」の凛子も、タイピストという設定ですね。
ルソン島北部への民間日本人の逃避行
ドラマ「マンゴーの樹の下で」の時代になると、日本軍が資源目当ての「南方作戦」でフィリピンに侵攻し、在留邦人の暮らしは一変してしまいます。
太平洋戦争としての時系列を振り返ってみましょう。
1941年12月7日 日本軍の真珠湾攻撃
1942年1月2日 日本軍はマニラを占領
1943年5月7日 ユサフェ(米・比軍)が降伏
→ケソン大統領は、ワシントンにてフィリピン亡命政府を宣言
同10月14日 日本軍はラウレルを大統領の第二共和国を建てるが、支持を得られず
1944年10月20日 米軍がレイテ島に上陸、レイテ沖海戦で日本軍大敗
1945年2月3日 マニラ市街戦が開始、ジャングルへの逃避行
同8月15日 日本政府降伏、米軍機がビラ撒き開始
同9月3日 ルソン島北部を敗走する日本軍が降伏
1946年7月4日、フィリピン主権を獲得、ロハス大統領の第三共和国が成立
NHKのドキュメンタリーが紹介する体験記によると、最初は「同じ日本人同士」ということで、在留邦人の人々は日本軍を歓迎したのですね。
しかし、日本軍のフィリピン統治は上手くいかず、軍票乱発や飢饉でフィリピンは食料不足になり、窮乏したフィリピン人は日本軍から離反、ゲリラ活動が活性化します。
日系人の中にはゲリラから殺される人、また日本軍にゲリラとの関係を疑われて処刑された人も出たそうです。
敗色の濃くなった日本軍は、在留邦人の45歳以下の男性を兵隊として徴用。
少年が通訳として憲兵に徴用され、ゲリラ関係者とみなされたフィリピン人の拷問に立ち会わされることもあったそうです。
夢を持って海を渡ったタイピストの女性たち中心に「なでしこ隊」という看護部隊も結成され、従軍を強いられました。
ドラマの登場人物・凛子や綾も、看護部隊の立場に描かれるかもしれませんね。
1945年3月には、日本軍の指示による、女性・子供中心の3000人の民間日本人の逃避行が始まります。
船で脱出できないため、ルソン島を北上する形で、ジャングルに分け入っていき、終戦後しばらくまで飢えと死の恐怖と戦うことになります。
戦後作られた名簿によると、生還者は半数に満たなかったということです。
「マンゴーの樹の下で」ヒロインは清原果耶と岸恵子で
8/8 (木) 22時放送、NHK特集ドラマ 『マンゴーの樹の下で』。太平洋戦争で凄惨を極めたフィリピン攻防戦から脱出した凛子と綾。二人が共有した喜びや悲しみ、友情を清水靖晃の音楽が時空を超え紡ぎます*15分拡大版を8/21 (水) 21時 BS Premium、8/24 (土) 19時 BS4Kで放送。https://t.co/ToiOHIbXMN pic.twitter.com/SsiUBrAmnU
— Yasuaki Shimizu (@yasuakishimizu) 2019年8月6日
普段、日本のドラマはほとんど観ないが、ここ数日 #清原果耶 の #螢草菜々の剣 と #透明なゆりかご を観ています。何故か分からないが、とにかく演技に引き込まれる。
いつかアクションもミュージカルもコメディも何でも出来る女優になるような気がする。
今週の #マンゴーの樹の下で が楽しみだ。 pic.twitter.com/XolgUYDpw3— ボブとサラ (@brucebrowne1952) 2019年8月5日
自身も空襲を経験したベテラン女優・岸恵子は、戦争体験で心にわだかまりを抱えている、老成した凛子を演じます。
「戦争は最悪だっていうことを、みんなの心に染み込ませたい」と、岸恵子はこのドラマを引き受けたとのこと。
TVでは12年ぶりの主演となる、深みのある演技が楽しみです。
17歳の新進気鋭の女優・清原果耶は、フィリピンで実際に戦争を経験する凛子を演じます。
米軍、現地の人々、時には日本軍の残党にも恐怖を感じながら、ジャングルで逃避行をする役柄です。
タイでのロケでは「心が潰れるんじゃないかという体験もした」とインタビューで答えている清原果耶。
清原果耶は自身のブログで次のように語っています。
この作品が
戦争や
過去に向き合う勇気を持って頂けるような
そんな存在になれれば良いなと思います。
「透明なゆりかご」や「螢草 菜々の剣」などで証明されている、清原果耶の体当たりの演技にも期待が持てそうです!

まとめ
「マンゴーの樹の下で」の予備知識を、史実やNHKの番組から集めてみました。
実際に体験された在比日本人・日系人の方たちが高齢となるなか、このような戦争体験がドラマで認知されることには、とても意味があると思います。
2人の主演の演技にも期待が高まりますね。
ドラマ「マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~」は、8月8日の木曜夜10時、NHK総合にて放送です!
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